- 雛人形・五月人形・ HOME
- >> 雛人形・五月人形の修理、交換
修理に出す時期ですが、お節句後に「来シーズンまでに直ればよい」くらいの気持ちでお店に依頼してください。夏の終わりから冬にかけて、職人さんは雛人形や五月人形の製造で最も忙しくなりますので、面倒な修理は後回しにされてしまいます。
親王飾りの一方、三人官女の一人などの中の一体だけお顔に傷がついてしまったなどという相談をいただきますが、お顔に傷が付いてしまったひな人形は、残念ながら基本的には直りません。近年購入されたものなら、同じ雛人形の顔に交換できる場合もありますが、一体だけ新しいお顔にしても、古いお顔とはバランスも悪く、古い衣裳とのつりあいが取れずに、アンバランスになってしまいます。傷や汚れもまたひな人形・五月人形の歴史と思って大事にされてはいかがでしょうか。本来お子様の厄や災いを肩代わりしてくれているものなのですから。
お顔が汚れている場合はそっと爪で触ってみてへこんでいないか確かめましょう。へこんでいない場合は綿棒を水に少し湿らせそっと吹いてみましょう。力を入れたり、何度もこすってみては傷になってしまいます。 爪で触ってみて、へこみが感じられたら傷です小さなキズならサンドペーパーを使って直します。1000番くらいの細かいサンドペーパーの角を使ってキズの周りから中心に向かって円を描くようにかけます。このとき、傷の部分を集中してかけるとへこみになるので注意してください。 その後水に少し湿らせた綿棒で拭きます。この方法はひな人形などのお顔の白いお人形に限ります。、肌色のお顔のものはご自分での修理は無理でしょう。また、ひな人形でもまゆ、まつげなどを描かれている部分をこすらないように注意しましょう。
髪の毛がほつれた場合
ほほ紅が取れた場合
口紅のつけ方
口紅は年月がたてば薄くなるのが自然です。口紅だけが紅いのは不自然ですので、あまり手を加えないことをおすすめします。
また、口紅は塗る面積が極めて小さく、はみ出して塗った場合に、修復が効きませんので、慎重におこなってください。
まず水彩絵の具の赤と木工用ボンドに少量の水を混ぜ、口紅を作ります。ボンドが白いので最初はピンク色ですが、乾くと赤になります。塗るのは極細の面相筆を使用します。面相筆に少し紅を取り、少しずつゆっくり塗り重ねていきます。
五月人形の鎧、兜も買ったお店に聞いてみるのが一番いいでしょう。ほとんどが部品交換で直ると思います。台や塗り屏風の大きな傷は、職人さんに直してもらうことになりますので、新品を買うのと同じくらいの修理代がかかります。擦り傷程度でしたら、布に細かい研磨剤を付けてよく磨き、家具用のワックスで仕上げれば、ほぼ完全に直ります。
ついやりすぎてしまうので、完全に直そうと、思わず少しづつ様子を見ながらおこなってください。
古くてどこのお店で買ったかわからないが、どうしても修理をプロの業者に頼みたいという方には、修理を受け入れてくれる職人さんや人形店もあります。近くに人形店があるようでしたら、伺ってみるとよいかもしれません。修理代が思った以上にかかってしまう事もあるかも知れませんので、事前に直して欲しい部分を写真に撮り、郵送やメールなどで送って、充分に納得の上、修理に出すようにするとよいと思います。人形の修理は完全に手作業です。修理期間も、ものによっては半年や一年近くかかる場合もあります。
ご相談やお問合せは、岩槻人形優良店会事務局までどうぞ
TEL:048-757-8881
FAX:048-757-8891