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2018年1月31日
かわいそうな母親(怒ると叱るの違い)
こんにちは。じいたんです。
電車内や町中で、時折、子どもに対してわめいている母親を見かけます。よくあるのがこんな言葉です。
「なんで、そんなことするの!」
事ここに至るまでの流れを知りませんので、やむを得ない場合もあるのかもしれません。でも、たぶんそうではなくて、この母親は叱り方を知らないのだろうと感じています。
ほとんどの場合、子どもは答えられません。でも一度、答えた子どもを見かけました。男の子でした。
「やってみたかったから」
それに対して母親はなんといったかというと、
「馬鹿じゃないの!」でした。
よほど『あんたが馬鹿です』と言おうとも思いましたが、人前で母親が叱られた場合の子どもの気持ちを慮ってできませんでした。ある牧場で、その子は柵の内側に自分の靴を投げ入れたのです。
近くにはにんじんや砂糖を馬にあげている子どももいました。その子はさせてもらえていませんでした。その状況で、なぜ、子どもがそんな真似をしてしまったかかが、わからない親は朴念仁と言わざるをえません。
それはさておき、今回のテーマは「怒る」と「叱る」の違いです。
怒るというのは、自分の感情に任せて、不満の気持ちを相手にぶつけることです。これに対して、「叱る」とは、相手に理を諭し、理解させるために注意をすることです。目的は相手に理解してもらうことであって、自分の感情の多寡など無関係です。
このお母さんは叱っていません。
最初は疑問文、次は捨て台詞。なぜいけないのかという説明はどこにもありませんでした。
実際にはこの男の子は、それはいけないことだと理解はしていたかもしれません。にんじんを食べるなら、靴はどうなのかという気持ちだったかもしれません。あるいは、自分もにんじんをあげてみたいということをそういう形で表明したのかもしれません。もしそうだとしたら、素直にお母さんに言えない関係なんだろうなと思って、余計に怖くなりました。そしてこのかわいそうな母親と男の子の将来の物語にも。母親への秘密が多くならざるを得ないでしょう。
自分でもよくわからないまま、何かをしでかしてしまうということは子どもにはよくあります。
それをつっこんで「なぜ」と言われても答えようがありません。お母さんがすべきことは、「なぜ」を問うことではなく、「なぜ、してはいけないか、しなくてはいけないか」を教えることです。それが「叱る」ということだと思います。感情をぶつけるだけなら、それは叱るではなくて怒っているだけなのです。